よくある鼻のお悩み
- 鼻水が出る
- 膿のようなくさい鼻汁が出てくる、風邪のあとの頬や眼の奥、額の痛み
- 鼻づまりがする
- 鼻血が出た
- 匂いがわからない
主な症状
鼻副鼻腔炎
原因
鼻かぜの急性鼻炎、蓄膿の急性副鼻腔炎は一連の流れであるため、最近は鼻副鼻腔炎と称されております。初めはウィルスが主体の鼻副鼻腔炎(いわゆる鼻かぜ)、それがこじれて数週間以降、汚い鼻汁が続くと細菌性鼻副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)となります。この時点で抗菌薬が必要となってきます。
症状
- 急性副鼻腔炎
おでこ、歯、前額部、歯の上が痛い(風邪が一度良くなりかけた後に起こることが多い)
臭い鼻水が出てくる
- 慢性副鼻腔炎
だらだら鼻水がでる
風邪が治りきらず、鼻ポリープができることもある
治療法
内服治療が基本となります。
典型的な経過は、初め透明な鼻水が出て、やがて黄色、緑色の汚い色の鼻汁となり2週間程度で治癒→この場合、基本的には鼻かぜの状態であり抗菌薬は必要ありません。鼻かぜが治る過程でも汚い色の鼻汁がでてきますので、汚い色の鼻汁=抗菌薬が必要な蓄膿という訳ではありません。
しかし、約2週間経過しても汚い色の鼻汁が治る気配がない、または鼻汁が一時軽快したが、また鼻汁が出てきて頬が痛い、額が痛むなどの症状を生じた場合、細菌性鼻副鼻腔炎として抗菌薬の治療となります。
保育園児は鼻汁、咳といった風邪を繰り返すことが多く、経過が非常に複雑であるため、抗菌薬使用のタイミングの判断が難しいことがあります。また乳幼児の母親やもともとアレルギー性鼻炎がある方はこじれやすい傾向があるため、個々の状態を考えて治療しております。
日本耳鼻咽喉科学会による副鼻腔炎治療ガイドラインがありますが、基本的にはその方針に沿った治療を行っております。
慢性副鼻腔炎で鼻ポリープがある場合は手術が必要になってきますので、鼻の手術が得意な適切な医療機関へご紹介いたします。
アレルギー性鼻炎
原因
スギ、ヒノキといった花粉が原因の季節性アレルギー、ホコリやダニ、ペットの毛、カビなどが原因の通年性アレルギーに分けられますが、治療方法は同じです。
症状
- くしゃみ
- 鼻水
- 鼻づまり
治療法
治療法は、まずは原因となっている抗原回避が一番大切で、次に薬物療法、レーザー療法、免疫療法など、いくつかの種類があります。当院では、ご希望のある方にアルゴンプラズマ凝固法を行っております。
これはアルゴンガスをプラズマ化し、そこへ高周波電流を誘導する方法です。下鼻甲介の粘膜を焼灼して、組織を浅く均一に短時間で凝固させることで、症状をおさえます。
(くしゃみ、鼻水にも有効ですが、特に鼻づまりに効果が期待できます(約7-8割の効果)。徐々に効果が出てくる免疫療法と即効性のある下鼻甲介焼灼を合わせて治療することで長年の薬物治療からの離脱が期待できます。
いびき
原因
いびきをかく原因には、次のような原因が挙げられます。
- 鼻中隔湾曲症
- アレルギーによるもの
- 顎が小さい
- 体重増加
症状
- いびきをかく
- 睡眠時無呼吸症候群
- 日中に眠気がある
治療法
その原因によって治療法が変わります。例えば、肥満によっていびきが発生している場合には、生活習慣の見直しなどをアドバイスすることもあります。一般的にはC-PAP療法、減量、場合によっては手術治療となります。
鼻出血
原因
鼻出血は、さわりすぎといった刺激で鼻粘膜が傷ついて出血することが多いです。のぼせる、血圧が上がるといった状況(長湯、運動、飲酒、など)、洗顔、などで繰り返しやすくなるため注意が必要です。
まれに、血液疾患や副鼻腔癌が原因の場合もあります。そのため、血液疾患の問題がないか、血液凝固の検査を行うこともあります。
治療法
まずは、止血剤で鼻血を止める処置を行います。それでも治らないようであれば、電気凝固止血を行います。(こちらの処置を行う場合は、高次医療機関をご紹介します)
また、鼻水を止めるような薬を出し、鼻への刺激を減らすようにします。
鼻血の場合には、以下のことに注意しましょう。
- 鼻をさわらないようにする
- 血圧を上げない
- お風呂などでのぼせないようにする